~地域交通DXの推進に向けたデータドリブンな運行施策実施手法の開発プロジェクト~
この度、長崎自動車株式会社(本社:長崎県長崎市、代表取締役社長:森田 誠、以下 長崎バス)、株式会社MaaS Tech Japan(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:日高 洋祐、以下 MaaS Tech Japan)及び株式会社小田原機器(本社:神奈川県小田原市、代表取締役社長:丸山 明義、以下 小田原機器)の3社で組織する共同提案体(「データドリブンな運行施策実施手法の開発プロジェクト共同提案体」。以下、「本事業共同提案体」 代表:株式会社小田原機器)での提案が、国土交通省調査事業「地域交通DXの推進に向けたデータドリブンな運行施策実施手法の開発プロジェクト」(プロジェクト名:「SIMレスバス停開発プロジェクト」)(以下、本事業)で採択されました。
プロジェクト背景
国土交通省では、これまで別々に推進されてきた地域交通に関するデジタル活用の施策を「リ・デザイン」の観点から再構築し、「サービス」、「データ」、「マネジメント」、「ビジネスプロセス」の4つの観点から地域交通のデジタル活用を一体的に推進する「地域交通DX:MaaS2.0」の取り組みを新たに開始しています。そのような中、地域の公共交通を担う路線バス事業者においては、人口の変動や観光需要の変化に伴う柔軟な運行ダイヤの変更が必要とされているにも関わらず、「自社の利用データ以外の潜在的な移動需要が把握できていない」ことに加え、ダイヤ改正に伴う時刻表貼替作業に関わる人的リソース不足から、一部では、ダイヤ改正の頻度を抑制するという動きも出てきています。
こうした課題を踏まえ、長崎で地域交通の一翼を担っている「長崎バス」と、移動に関する課題解決に取り組む企業・自治体を支援している「MaaS Tech Japan」及び、全国の路線バスなどに運賃箱などの車載器やソリューションを提供している「小田原機器」の3社で構成する本事業共同提案体では、本事業を通じて、バスの乗降データと人流データを組み合わせて地域の移動需要分析とこれに基づく効率的なダイヤ改正案生成支援技術を実装し、運行計画策定に係るコストの低減とダイヤ改正技術の汎用化を進めると共に、短距離通信技術を活用したデジタルバス停を開発することで、時刻表貼替作業を省人化してダイヤ改正にかかるコストを低減し、柔軟なダイヤ改正による運行効率改善を目指すこととしました。
プロジェクト概要
労働力不足に悩む全国のバス会社の運行効率改善に資するべく、ダイヤ改正に関わる人手不足に対応するため、データを活用したダイヤ作成支援システムと、ランニングコストが安価なデジタルバス停のシステムを開発し、その有効性を確認します。具体的には、地域の人流等を考慮可能なダイヤ作成支援システムを開発し、暗黙知となっているダイヤ改正のノウハウの可視化と移動需要の獲得を目指すと共に、低廉な「バス‐バス停間通信」の開発によって時刻表貼り換え作業を省人化し、ダイヤ改正にかかるバス会社の負担解消を目指します。

各社役割
社名 | 共同提案での役割 | 参画のねらい |
長崎バス | 「開発システムを活用したダイヤ改正及び標柱データ配信運用」 | 本プロジェクトの課題が自社と共通していることから、バス事業者としてその解消に向けた実証運用を実施。 |
MaaS Tech Japan | 「ダイヤ作成支援システムの開発」 | 自治体向けに開発した潜在需要把握システムについて、バスへの展開を視野に、本プロジェクトに参画。 |
小田原機器 | 「プロジェクト統合マネジメント及び短距離通信による軽量型デジタルバス停システムの開発※」 | 路線バス事業者向けの新たなソリューションの開発を目指し、技術開発と当プロジェクトの管理を担当。 |
※「短距離通信による軽量型デジタルバス停」は、重松工業株式会社(本社:長崎県西彼杵郡時津町、代表取締役:重松 恒明)と共に開発を進めています。
各社のご紹介
≪長崎自動車株式会社≫ <https://www.nagasaki-bus.co.jp/>
「人と人、街と街を結ぶ企業として、長崎のくらしを支え、社会の繁栄に貢献する。」を使命として、長崎市内一円及び西彼、五島、島原半島の全域において地域に根ざした公共交通機関として、その責務と役割を果たしています。また、長崎の観光振興の担い手として鉄道事業、船舶運航事業、ホテル・旅館業、旅行業等多岐にわたって事業を展開しています。
≪株式会社MaaS Tech Japan≫ <https://www.maas.co.jp/>
「100年先の理想的な移動社会の基盤を構築し 移動社会を高みにシフトさせる」をVisionに掲げ、 移動データ結合・可視化システム、MaaSアプリといったプロダクトや個別課題に対するソリューション、コンサルティングの開発・提供を通じて、企業・自治体・研究機関の皆様が取り組む様々な都市・エリアでの交通データの利活用による、交通DXを支援しています。
≪株式会社小田原機器≫ <https://www.odawarakiki.com/>
「開拓の精神で社会に奉仕する」を社是に掲げ、路線バスなどの公共交通機関の運賃収受機器事業とシステム開発事業を中核として、公共交通のインフラづくりに役立つ新しい商品やサービス、DXソリューションを提供することで、地域公共交通サービスの活性化と地域社会の発展への貢献を目指しています。
【本件に関する問合せ先】
株式会社小田原機器:
営業部事業企画担当(矢野、西井、山口) 0465-23‐1264 /contact_eigyou@odawarakiki.com
長崎自動車株式会社:
自動車本部自動車部(吉村、江川、井手、増田) 095-826-1115
株式会社MaaS Tech Japan:
広報担当(堤、加納) 03-6447-5549 / pr@maas.co.jp